かかとの角質ケア
最近、踵(かかと)の皮が厚くなってきたとお困りの患者さまがよくご来院されます。皆さんはそんな時どのような対処法を行っていらっしゃいますか?そもそも、踵はなぜ厚くなってしまうのでしょうか?
人の肌はターンオーバーという定期的な肌の生まれ変わりを繰り返しています。しかし、日々の歩行や運動での刺激、ストレス、加齢、乾燥によってターンオーバーが乱れると、角質がたまりどんどん肥厚していきます。また乾燥が進むと、かかとのひび割れが併発することもあります。
このような事態を防ぐためにも、足の保湿ケアや肥厚した部分の皮を削るなど踵の状態に合わせたケアが必要です。部位や症状によって処方するお薬や処置内容も異なりますので、ぜひ一度ご相談ください。今後の対処法や患者さまの疑問にお答えいたします。
2016/05/25
褥瘡をご存知ですか?
皆さんは褥瘡をご存知ですか?床ずれというと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
床ずれ=褥瘡は、皮膚・皮下組織が同じ体位で長時間圧迫されることにより血流障害をきたし、壊死させる潰瘍のことを指します。横になっている方はお尻の骨が突出している部分や踵・後頭部・肩甲骨などに、座っている方はその状態で骨が突出している部分に発生しやすく、圧が加わる部分や骨の突出している部分の皮がめくれたり、水ぶくれができたりして気づくことが多いです。
褥瘡はおむつを使用している方や痩せている方、同じ体位でいることが多い方、むくみのある方に起こりやすく、防止には同一体位を避けることが大切です。色々なご事情で難しい場合もあるとは思うのですが、目安として2時間ごとの体位変換を心がけましょう。また低栄養でも褥瘡が悪化しやすいため、たんぱく質とビタミンⅭ、十分なカロリーを摂取してください。
褥瘡はご家庭での処置が難しい為、適切な治療を行わなければ改善しにくいです。当院はエレベーター直通で車椅子の方でもお越しになりやすい環境ですので、気になるご症状がある方はお気軽にご相談ください。持病や併発している疾患・褥瘡の状態によっては、より適切な処置を受けられる大学病院等への紹介も行っています。
2016/05/23自費商品のご紹介♡
前回ご紹介させていただいたセルニューのスキンケア商品ですが、とても好評をいただいており、サンプルをお試しになって実際に商品を購入される方も増えて参りました。さて、今回は当院で取り扱っているスキンケア商品のご紹介第二弾として、以前からリピーターさんの多いサンソリットのスキンピールバー(石鹸)とセルニューのコンシーラーをご紹介させていただきます。
◇スキンピールバー
サンソリットから発売されている洗顔用石鹸です。サンソリットは、1995年の学会においドクターによる日本初の※ケミカルピーリングの発表に協力し、その技術・商品は皮膚科・美容皮膚科・形成外科・美容外科等幅広い診療科目で取り扱われています。(※ケミカルピーリング=肌表面の古い角質を刺激の少ない酸等でムリなく離し、しっかりと洗浄することによってくすみや汚れを取り去り、”肌本来のキレイになろうとする力”をサポートして、様々なトラブルからお肌を守る美容法)石鹸は肌質やお肌の悩みによって次の4色に色分けされています。
乾燥、敏感肌用は「青」
グリコール酸0.6%配合のピーリングソープ。きめ細かな泡で古い角質を洗い流します。ピーリングビギナーにおすすめ。
普通肌用は「緑」
グリコール酸1.0%配合のピーリングソープ。ピーリングに慣れてきた肌におすすめ。
脂性・ニキビケア用は「赤」
グリコール酸2.0%に加え、ティートゥリーオイル配合。古い角質を洗い流し、肌を清潔に保ちます。強いピーリング作用があり、背中のニキビケア等にもおすすめです。
くすみが気になる方・透白用は「黒」
グリコール酸に加え、肌に透明感を与える成分ハイドロキノン配合。古い角質を洗い流し、肌に透明感をあたえます。毎日のピーリング洗顔で、透明感のあるみずみずしい素肌へと導きます。
気になる商品やご質問等がございましたらお気軽に受付スタッフまでお声かけください。
2016/05/20
もしかして水虫かも?と思ったら…
5月も中旬に入り、そろそろサンダルデビューされている方も多いのではないでしょうか。そこで気になってくるのが足元のケアです。暖かくなってきたこの時期は、高温・多湿を好む水虫=白癬菌が活発化する季節でもあります。指の間のかゆみやジュクジュク、爪の変色や変形、かかとのカサカサや乾燥等に悩んでいる方は白癬菌に感染している可能性も考えられます。
◆白癬とは?
カビの一種である白癬菌が、皮膚の角質層に寄生することによって起こる皮膚の病気です。手や体に感染することもありますが、靴を履いてむれることにより白癬菌が活発化しやすい環境を作る為、9割近くは足に感染します。
◆まずは病院で検査を
指のかゆみを感じ、自己判断で市販薬を使用して治ったという方も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、水虫でないに別の薬を使うとかえって症状を悪化させてしまうこともあります。「もしかして?」と思ったらまずは皮膚科を受診しそこに白癬菌がいるかどうかを検査することが大切です。検査と聞くと少し時間がかかりそうなイメージですが、皮膚や爪の一部を少し採り顕微鏡で観るだけなので、その場ですぐに結果をお伝え出来ることがほとんどです。
◆治療内容と期間
水虫と分かった時点で、白癬菌を退治する塗り薬か飲み薬が処方されます。症状や感染している部位にもよりますが、完治までには最も多い指間の白癬で約2週間、足の爪では半年ほどかかるといわれています。しかし、正しい治療方法や対処法をとることでこの期間は縮めることができますので、少しでも自覚症状を感じる方はお早めにご来院ください。
二の腕のぶつぶつ・ザラザラ
すっかり暖かくなり、これから夏に向けてお肌を露出する機会が増えてくるかと思います。これまで隠れていた部分のケアにも気が抜けない季節、二の腕や背中に原因不明のぶつぶつ・ザラザラができ「お肌を露出するのに抵抗がある」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。今回は原因の一つでもある「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」についてご説明します。
●主な原因と傾向●
毛穴が角質で満たされ詰まった様な状態になることが原因で、その先端部が表皮に突出することでぶつぶつ・ザラザラした状態になります。痒みや痛みといった自覚症状は殆どなく、身体に悪い影響を及ぼすこともない良性疾患なのですが、見た目が綺麗ではないため気にされる方が多いようです。
根本的な原因は明確にされていませんが、ビタミンAの欠乏、ホルモンバランスの代謝異常、脱脂線機能異常などが古くから言われており、最近では遺伝によるものという研究結果も発表されています。傾向としては若い世代や肥満気味の方、敏感肌の方によく見られ、大人になるにつれ消えていく方が多い一方で、30代から発症する方もいれば、40代、50代になっても消えない方もいるようです。
●主な治療●
保湿・角質の除去が重要なので、尿素などの水分保持能力が高い成分の入ったお薬を塗布し、毛穴に詰まった角質を除去します。さらに、ピーリング作用のある石鹸等でやさしく洗うことによって普段から毛穴を角質が詰まりにくい状態にしておきましょう。気になるからといってゴシゴシ擦り洗いをしたり、お肌に強い刺激を与えてしまうと色素沈着(シミ)の原因になってしまうので要注意です。湿疹と区別がつきにくいというご相談もいただきますので、気になる方はお早めにご相談ください。
2016/05/06